工作機械
工作機械(こうさくきかい)とは、 機械を構成する部品を製作する機械。
旋盤、歯切り盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、 研削盤など様々な種類がある(「工作機械の種類」参照)。
一般に加工対象物もしくは刃のどちらかを回転させ、 両者の相対位置を制御することで目的の形状に加工する。 加工対象物としては、金属、木材、プラスティックなど。
刃としては、ドリル、エンドミル、バイトなど。
近年では、相対位置を制御を自動化することで、生産効率を 高めた NC 工作機械が主流。
工作機械の発展と母性原理
現存するすべての機械は、いずれもどこかの工作機械から 生み出されている。そのため工作機械のことを 母なる機械−マザーマシン−と呼ぶこともある。
現代の工作機械もまた、歴代の工作機械から生み出された。 これは、「創めて作られたコンパイラは何でコンパイルされたか」という疑問と同じく、創めの工作機械はどうやって作られたかという疑問が出てくる。
これについて明確な答えは無いが、有史前に職人が手作業で作り上げたと推測される。 またおそらく、単純に全ての機械の生みの親と言えるべき工作機械が存在していたわけではなく、ほぼ同時期にいくつもの工作機械が手作業で作り出されたと考えられる。
初期の工作機械の精度は悪かったと考えられる。 歴代の技術者の努力によって、精度の高い工作機械が作られ、 それがさらに精度の高い工作機械を生み出すことを繰り返し、
今の工作機械の精度が得られるようになった。
ところで工作機械には「工作機械以上の精度で部品を生み 出すことが出来ない」という母性原理が存在する。 この原理を真に受けると、このように次第に精度を上げてきた工作機械の歴史には矛盾があるように感じる。
しかしこれは、例えば 10μm の精度の工作機械が生み出す部品は、必ず 10μm の誤差があるわけではない(1μm=0.001mm)。
精度 10μm の工作機械を用いてまったくおなじように 1000 個部品を作ってみると、出来る部品の誤差が ±10μm の範囲に収まるという意味であり中には
1 個くらい ±1μm の部品が出来る可能性がある。 選りすぐられた精度の高い部品のみを使うことで、 母性原理に反せず工作機械の精度を向上させることができる。
また、職人が砥石等を使って精度を上げた部品の採用や 誤差が出にくいように設計する工夫なども精度向上の歴史を担ってきている。
工作機械の歴史
工作機械がいつ頃発明されたかは定かではない。 紀元前1200年頃のミュケナイの墳墓から、旋盤によって加工されたと考えられる木鉢が発掘されている。
紀元前6世紀頃、エトルニアやケルトの中に、高度な旋盤技能を持つ人がいたと、発掘品から考えられている。
旋盤の技術は紀元前 2 世紀頃にはヨーロッパや近東にも広がった。 工作機械が劇的に発展したのは 、14世紀以降で、 これはまず14
世紀の機械時計の発明によって加工精度が必要になったためである。 しかし、機械時計は対象物が小さく、比較的大きな物に対する工作機械が登場するのは
18 世紀の蒸気機関の発明により、ピストンやシリンダを高精度に加工する時代まで 待たないといけない。 以降、工作機械はますます高度化し現代に至っている。
工作機械の種類
関連項目
◆用語解説
マシニングセンター
(Machining center ) は、 工作機械の一つで、立フライス盤を基本に、数値制御装置や工具の自動交換装置を付加した複合機である。「タッピングセンター」と呼ばれる工作機械も形態としてはこれに近い。被切削物をテーブル上に固定し、主にフライス加工やドリルによる穴あけが行われるが、近年、旋削を可能にした機械も登場しており、また、平削りの行えるものも存在する。
マシニングセンターには、「立形」と「横形」とがあり、一般に横形の方がより大型である。
コンターマシンとは、のこぎり刃がついた輪状の鉄で、板金を切断するための工作機械である。
エンドミル
エンドミルとは、ドリルに類似した外観を持つ切削工具であるが、ドリルは軸方向に推進し、円形の穴を空ける用途であるのに対して、エンドミルは側面の刃で切削し軸に直交する方向に穴を削り広げる用途に用いられる。ドリルのような穴あけ加工には本来適さないが、軸方向へ推進して削り込むことも全く不可能ではない。
刃数はドリルと異なり、2枚・3枚・4枚、さらに外周に多数の刃を持つものなど多種である。
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