製造物責任法 (各論)
(免責事由)
第四条
前条の場合において、製造業者等は、次の各号に掲げる事項を証明したときは、同条に規定する賠償の責めに任じない。
一 当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。
二 当該製造物が他の製造物の部品又は原材料として使用された場合において、その欠陥が専ら当該他の製造物の製造業者が行った設計に関する指示に従ったことにより生じ、かつ、その欠陥が生じたことにつき過失がないこと。
「免責」というのは本来は責任を問われるべきであるが、一定の条件がみたされることにより責任を免れるということです。この場合は製造業者に挙証責任(自分に責任がないということを立証すること)があります。
一 当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。
第2条2項で述べましたように製造物の引き渡し時点の科学技術の水準では欠陥があるかどうか判断できない場合には、製造者は責任を免れるという意味です。たとえば使用した材料があとから発がん性があると判明しても製造した時点でそのことが周知の事実でない場合は責任を問われないということです。
二 当該製造物が他の製造物の部品又は原材料として使用された場合において、その欠陥が専ら当該他の製造物の製造業者が行った設計に関する指示に従ったことにより生じ、かつ、その欠陥が生じたことにつき過失がないこと。
この部分は町工場の仕事の形態でよく問題になるところです。多くの町工場ではメーカーの設計したものを製造します。もし町工場で製造した部品が使われた製品に欠陥があり損害が発生した場合に、町工場も賠償義務があるのかという問題です。
たとえば町工場B社が自動車メーカーA社から図面を受け取りその指示通りに製品を製造し納品、A社ではその部品を組み込んで車を販売。ところがその部品に欠陥があり損害が発生してしまいました。
こういう場合に、町工場B社がA社の図面どおりのものを製造したものに過ぎない場合にまで町工場B社に責任を負わせることはないということです。ただしその欠陥が生じたことにつき過失がないこととありますように、そこに過失が存在しては責任をまぬがれません。設計に関する指示といいましても大雑把なものもあります。ある程度町工場B社の裁量に委ねている部分もあります。そういう部分に関して過失があってはならないということです。
たとえばたんに「溶接」と指示がある箇所にたいしてしっかりと溶接しなかったためにはずれてしまったなどという場合は過失があると判断されます。
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