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カスタマーレビュー
おすすめ度:
やはり最後は人間力か
(2008-12-27)
安藤忠雄氏の著書はこれまでほとんど読んできたため、自伝とはいえ、その生い立ちから現在に至るまで大まかに把握はできていました。
実際、この本で書かれている内容も、氏の他の著書を読んだことがある方にとっては、どこかで読んだことがある内容も多いかもしれません。
「独学で建築を学び・・・」
このフレーズは、氏を語る上で常に付いて回る言葉でもあり、そのインパクトに惹かれて氏の建築に興味を持つ方も多いかと思います。
すなわち、芸術的才能に溢れた天才だと・・・。
ただ、これまでの氏の作品や著書等をみてきたなかで、私が不思議に思ってきたことは、
「人は本当に芸術的才能だけでこれだけの仕事を成し得るのだろうか?」ということでした。
しかし、氏は本書の最後でこう言っておられます。
「仮に私のキャリアの中に何かを見つけるとしても、それは優れた芸術的資質といったものではない。あるとすれば、厳しい現実に直面しても、決してあきらめずに強く生き抜こうとする、生来のしぶとさなのだ」と。
やはり、最後は人間的魅力も含めた総合力、すなわち人間力とでもいうものが求められるのかもしれません。
独学で建築を学ぶ
(2008-12-09)
独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。
この独学で建築を学んだという部分にもうちょっとスポットをあててほしかった。
大学にいかず、工業高校卒から、世界的な建築家へ。
自分も工業高校を卒業して、建築にたずさわるものとして、
いろいろ参考になる部分もあった。
ただ、作品集なのか、自伝なのか、中途半端な部分もあったのが残念。
でも、安藤忠雄という人にとても興味がわいてくる本だった。
興味深い人物2
(2008-12-08)
住吉の長屋から光の教会まで、何をコンセプトにしてどのように取り組んできたのかがわかる本です。また、著者の生き方や考え方が建築の仕事と重なりあい読み応えのある内容になっています。さらに、読みやすい文体と独特の写真がかみ合い、絶妙で一度読み始めると本に引きつけられる力を感じました。
最後は著者が感じている現在の日本の閉塞感といってもいい状況に触れています。関連して、著者が「人の幸せとはなにか」にも言及しています。建築家とは縁遠い人(私もそうですが)でも、充分に楽しめる本だと思います。
安藤忠雄の底にある情熱
(2008-11-04)
今では日本建築界の第一人者とみなされている安藤忠雄氏の自伝。自伝とはいえ、ここには建築というワークに対する安藤の熱くたぎり続ける想いが、どこまでも率直に綴られています。
彼の根底にあるのは、幼少時に育った大阪の「長屋」。大学の講義に潜りにいくなどして独学で(!)建築を学んだ安藤が初めて手掛けたのは長屋の中に忽然と現れるコンクリート打ち放しの家屋でした。このコンクリートという素材と、環境の中に生きる人間の視点から建物を考える、という安藤の方針は、齢70近くになっても彼の中に未だ生き続けています。
この自伝の中で繰り返し彼が立ち返るのは、建物ありきの建築ではダメだ、そこに息づく人間と対話をする必要があるのだ、という(思いがけなくも?)熱く人間くさい建築への意志です。長いキャリアの中で、その意志を「ゲリラ建築」として表現し続けてきた彼のストレートな一言一句が、随所でクローズアップされる本の作りも印象的。素晴らしい本だと思います。
ほぼ同じ時期に出版された"ポストモダン"建築の旗手・磯崎新をめぐる『磯崎新の「都庁」』と合わせて読むと、丹下健三の「軸の建築」にそれぞれ感銘を受けた二人の若き建築家が刻んできた巨大な流れを感じ取れるかもしれません。
写真だけでも
(2008-10-31)
今まで数多くのメディアに登場してきた安藤忠雄ですが
その度に「独学で建築を学んだ偉大な建築家」
といった側面で捉えられ
撮られる写真も同様だったように思います。
アラーキーの撮った安藤忠雄は
そういった固定的なイメージでなく
人間として様々な側面を見させてくれます。
アラーキーの写真は数える程ですが
「初めて見せる安藤忠雄の顔」
という点だけでも一読の価値はあると思います。
おすすめ度:
やはり最後は人間力か
安藤忠雄氏の著書はこれまでほとんど読んできたため、自伝とはいえ、その生い立ちから現在に至るまで大まかに把握はできていました。
実際、この本で書かれている内容も、氏の他の著書を読んだことがある方にとっては、どこかで読んだことがある内容も多いかもしれません。
「独学で建築を学び・・・」
このフレーズは、氏を語る上で常に付いて回る言葉でもあり、そのインパクトに惹かれて氏の建築に興味を持つ方も多いかと思います。
すなわち、芸術的才能に溢れた天才だと・・・。
ただ、これまでの氏の作品や著書等をみてきたなかで、私が不思議に思ってきたことは、
「人は本当に芸術的才能だけでこれだけの仕事を成し得るのだろうか?」ということでした。
しかし、氏は本書の最後でこう言っておられます。
「仮に私のキャリアの中に何かを見つけるとしても、それは優れた芸術的資質といったものではない。あるとすれば、厳しい現実に直面しても、決してあきらめずに強く生き抜こうとする、生来のしぶとさなのだ」と。
やはり、最後は人間的魅力も含めた総合力、すなわち人間力とでもいうものが求められるのかもしれません。
独学で建築を学ぶ
独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。
この独学で建築を学んだという部分にもうちょっとスポットをあててほしかった。
大学にいかず、工業高校卒から、世界的な建築家へ。
自分も工業高校を卒業して、建築にたずさわるものとして、
いろいろ参考になる部分もあった。
ただ、作品集なのか、自伝なのか、中途半端な部分もあったのが残念。
でも、安藤忠雄という人にとても興味がわいてくる本だった。
興味深い人物2
住吉の長屋から光の教会まで、何をコンセプトにしてどのように取り組んできたのかがわかる本です。また、著者の生き方や考え方が建築の仕事と重なりあい読み応えのある内容になっています。さらに、読みやすい文体と独特の写真がかみ合い、絶妙で一度読み始めると本に引きつけられる力を感じました。
最後は著者が感じている現在の日本の閉塞感といってもいい状況に触れています。関連して、著者が「人の幸せとはなにか」にも言及しています。建築家とは縁遠い人(私もそうですが)でも、充分に楽しめる本だと思います。
安藤忠雄の底にある情熱
今では日本建築界の第一人者とみなされている安藤忠雄氏の自伝。自伝とはいえ、ここには建築というワークに対する安藤の熱くたぎり続ける想いが、どこまでも率直に綴られています。
彼の根底にあるのは、幼少時に育った大阪の「長屋」。大学の講義に潜りにいくなどして独学で(!)建築を学んだ安藤が初めて手掛けたのは長屋の中に忽然と現れるコンクリート打ち放しの家屋でした。このコンクリートという素材と、環境の中に生きる人間の視点から建物を考える、という安藤の方針は、齢70近くになっても彼の中に未だ生き続けています。
この自伝の中で繰り返し彼が立ち返るのは、建物ありきの建築ではダメだ、そこに息づく人間と対話をする必要があるのだ、という(思いがけなくも?)熱く人間くさい建築への意志です。長いキャリアの中で、その意志を「ゲリラ建築」として表現し続けてきた彼のストレートな一言一句が、随所でクローズアップされる本の作りも印象的。素晴らしい本だと思います。
ほぼ同じ時期に出版された"ポストモダン"建築の旗手・磯崎新をめぐる『磯崎新の「都庁」』と合わせて読むと、丹下健三の「軸の建築」にそれぞれ感銘を受けた二人の若き建築家が刻んできた巨大な流れを感じ取れるかもしれません。
写真だけでも
今まで数多くのメディアに登場してきた安藤忠雄ですが
その度に「独学で建築を学んだ偉大な建築家」
といった側面で捉えられ
撮られる写真も同様だったように思います。
アラーキーの撮った安藤忠雄は
そういった固定的なイメージでなく
人間として様々な側面を見させてくれます。
アラーキーの写真は数える程ですが
「初めて見せる安藤忠雄の顔」
という点だけでも一読の価値はあると思います。
